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ある子供部屋の歴史(2)

2020年6月27日「土曜日」更新の日記

2020-06-27の日記のIMAGE

・専用部屋であけたままの小学生時代
二人が小学校高学年になったころ、二段ベッドを分けて一つずつの専用の部屋にすることにしました。でも最初しばらくは、何となく心細いのか引戸はあけたままにして、ベッドの棚ごしにおしゃべりしながら寝ていました。そのうち本や持ち物も増え収納が足りなくなったので、床から天井までの本棚と天袋を造り付けにしました。また、種類も増え嵩も大きくなった衣類は、ベッドの下に整理箱を並べて収納しています。
・引戸はしめたままの中学生時代
間仕切の引戸は、陽や風をとおすために、またなるべく一人でとじこもってしまわないようにと、母親があけておくようにしていました。最初はあいていても気にならなかった引戸も、成長するにつれて気にするようになり、中学後半ころにはほとんどしめたままです。このころには個性もはっきりしてきて、部屋での過ごし方もそれぞれ違いますし、部屋で聴く音楽の好みも違います。この間仕切について不満も出るようになりました。引戸も壁と同じ仕上げなのですが「壁と戸では全然感じが違う」というわけです。狭い子ども室は、入口扉、窓、本箱、机、ベッドなどでどうしても壁面が少なくなりがちです。その上に間仕切を可動の引戸にしたのでは、きれいな壁面はますます少なくなります。コンサートのポスターを貼ったりするスペースとしての壁面もほしいし、壁の存在感もほしいというわけです。それに音の問題もあります。このような状況にあって、相手のことを思いやって音を出さないよう気をつけたり、我慢したり譲り合う気持も大事に育てたいと思います。エアコンだって、こんな小さな部屋に一つずつつけなくても二部屋に一つあれば十分だと思うし......。しかし一方では、壁と板戸の違いを感じ、壁がほしいと思う子どもの感性も大切にしてやりたいとも思うのです。
・存在感のある壁を検討中
住む人が変化する以上、常にすべてに満足する住まいというわけにはいきません。いろいろな変化に対応しやすいようにルーズな造りにしておき、人間のほうもできるだけ柔軟に対応して使いこなすのがよい方法でしょう。しかしどうしてもうまくいかない時には、思い切って増改築するのも一方法です。お金はかかるし工事期間中の不便を耐えなくてはいけませんが、住まいを変えることによって生活を大きく変えられることもあります。この家では、ちゃんとした「存在感のある壁」をつくろうと検討中です。新築した時の工務店もいまだに何かの時には相談にのってくれています。

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