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印紙の発明と普及

2019年12月22日「日曜日」更新の日記

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印紙税は1624年にオランダで初めて採用されて以来、各国に普及し、18世紀ごろには、ヨーロッパの各国に普及していた。印紙税の効率のよさについて、アダム・スミスは、「国富論」(1776年刊)で、次のように述べている。「印紙税や登記税による課税方法は、ごく近代に発明されたものである。とはいえ、わずか一世紀たつかたたぬうちに、印紙税はヨーロッパのいたるところに普及し、登記税もきわめてありふれたものになった。人民のポケットから金をはきださせてしまう術くらい、ある政府が他の政府からいちはやく学びとるものはないのである。」(大内兵衛他訳「諸国民の富(四)」岩波文庫)。なお、ロシアでは、すこし遅れているが、18世紀の初め、ロシアのピョートル大帝が、不断の戦争によって軍事費が莫大な額にのぼり、国庫が底をついたとき、広く新税のアイデアの募集を行った。クルバードという、もと農奴だった男が、主人に従って外国にいったとき印紙税のことを知り、帰国するとこの募集に応じ、いわゆる「鷲」印紙税を提案した。これが当選して、年420ルーブルの財政収入を国庫にもたらした。彼は後に、商工局長に抜擢され、さらに副知事になったという(国税庁消費税課編『印紙税実務問答集」序より)。よほど、画期的な税収をもたらしたのであろう。

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