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ホワイトカラーは超エリート層

2019年5月22日「水曜日」更新の日記

2019-05-22の日記のIMAGE
さて、そう考えると、実は職住近接」という概念を安易に使う専門家が多いことに気づきます。私は、関連メディアや広告代理店、新聞社をはじめとして、この用語を、あまりに適当に乱用していると感じているのです。彼らを責めるつもりはありませんが、この用語は、不動産という問題を扱う場合には本来、もっと厳密に、そして慎重に使用すべき用語ではないでしょうか。そもそも職住近接」という用語に表現される職(職業)」とは何なのか。また、ある特定の職」に対して「最適化し、最有効利用の状態となった居住空間」とは、どういうものなのか。そういうことを突き詰めなければ本質は見えません。もはや、この職業とは、従来のカテゴリーで分類される職業ではなくなってきているからです。最近の新卒者は、生涯一つの企業に勤務し続けようなどとは考えません。会社によっては、3年もすると半数近くが辞めてしまうとも聞きます。今や、就職した企業に忠誠心を持つ若者はほとんどいないでしょう。転職することは、ごく普通のことです。従来のサラリーマンのイメージとは、一つの会社に所属し続けて働く人々のことでした。働き先としては東芝やNEC、三菱重工、IHIなどといった戦前からある大手のメーカーがイメージされます。特に、大卒の戦後型ホワイトカラー(戦前のホワイトカラーは超エリート層なので区別します)は、そういう企業に就職を希望する傾向が強かったのではないでしょうか。

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