不動産探しと暮らしのアイデアを伝授!住まING

トップ > 元年5月> 21日

時代の最先端を疾走

2019年5月21日「火曜日」更新の日記

2019-05-21の日記のIMAGE
東京は、いい意味でも悪い意味でも、時代の最先端を疾走しています。工場は次から次へと消えていき、代わりに金融、商社、IT関連の企業が集中するようになりました。それによって、オフィスビルという名の、高度なナレッジを生む人知の工場」に近接して立地する住宅街の価値は安定し、場合によっては上昇をしています。「その立地の優位性をひと言で表現すれば、経済エリート層、すなわち高額所得層にとっては時間が買える街」であることです。彼らにとって、ビジネスにおける最大の経営資源は、時間なのです。職住近接というポジションを得ることによって時間を買いたいと望む層は、そこに飛びつきます。そうなると、そもそもオフィス街と住宅街の区別すらなくなってしまうものなのです。そういう現象の本質は、江戸時代に、水運の要衝であった隅田川河口流域に問屋など商人が集まった現象と何ら変わりがありません。アルビン・トフラーの呼ぶ「第二の波(=工業化社会が発達している状態)の時代には、田園調布という有名な郊外が生まれました。しかし、第三の波(=高度情報化社会が発達している状態)においては、一刻の時間をも惜しむ層が、港区や渋谷区に集中するようになりました。こうした時代的な潮流は、当面、変わりそうもないことなのです。

このページの先頭へ