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できるだけ歴史の古い埋立地を選んだほうがいい

2019年5月15日「水曜日」更新の日記

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湾岸系の臨海型ニュータウンの評価はきわめて難しい過去の履歴書がない街でも、一定の賃料相場が形成されているエリアがあるので、それを検証してみましょう。もっともこれは、正直言って判断が難しいエリアなのです。東京で言えば、その代表的な街が豊洲や芝浦などの湾岸系の臨海型ニュータウンです。そこは、もとは海だったわけですから、街の履歴書なんてないのです。そのような街は、全国の津々浦々にあります。横浜には、みなとみらい」があり、千葉には「新浦安や*幕張、があり、神戸には「ポートアイランド」や「六甲アイランドがあります。もと海だったところは将来どうなるのかについて、考えてみましょう。このエリアは、道路が鉄道で遮断されていたり、都心部に向かう際には必ず橋を渡らなければならないため、若干アクセスの不便を感じますが、一応、都心のオフィス街に対して地下鉄などを使えば職住近接なので、エリア域内にファミリー層向けの賃貸マーケットが形成されています。「一次取得層が短期間のうちに大挙して入居しているけれども、将来、その人口構造がキノコ型」になる可能性も少ないでしょう。都心のオフィス街に対して、十分に職住近接のポジションにあるからです。そのため、分譲マーケットと賃貸マーケットが複合的に形成されているからです。したがって、結局は将来起こる可能性の高い大地震に耐えられるか否か、あるいは日常の地盤沈下がどの程度で収まるか、そういう物理的な要素が左右するのであろうと思います。都市の利便性の問題というよりも、地質学的な差異の問題です。たとえば東京圏であれば、同じ臨海部でも、隅田川の河口よりも、横浜のほうが地質的には安定していることは、よく知られています。あるいは、一部のエリアで異常に高い数値を示す土壌汚染の問題とその改善法は、どうなるのか。そんな点も今後の分岐点になると思われます。また埋立地には、必ずといってよいほど地盤沈下の問題が発生します。ですから、将来的には建物のアプローチや階段の改修が必要になります。さらに、震災時の液状化(=表層の地層が液体のようになり、地上の構造物や地下のライフラインに甚大な被害が発生する現象)のリスクも避けられません。地盤沈下について知りたい方は、東京湾とは若干地質が異なるものの、関西国際空港関係のホームページを参考にするといいでしょう、詳細な説明がなされています。一般的に埋立地が生まれてからの経年数が古ければ古いほど、沈下速度は落ちます。ですから、埋立地にマンションを買うなら、できるだけ歴史の古い埋立地を選んだほうがいいでしょう。

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