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現状維持ならば可能なのかも

2019年5月13日「月曜日」更新の日記

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郊外エリアにはサステイナブルな要件を整える街もある東京なら、都心オフィス街までドア・ツー・ドアで通勤1時間ぐらいの距離の、いわゆる郊外のエリアには、なかには辛うじて健全な状態を維持している住宅街もあります。そこは、駅の歴史が古く、江戸時代からの街道沿いであったり、宿場町であったりしたエリアです。しぶとく地場産業も生き残っているのです。たとえば、東京ならば京王線の調布のような街です。高度成長期が終わり、少子高齢化の波が押し寄せる前に、駅を中心とした域内(この域内とは、バス便ではない)の人口構造の偏在が比較的ゆるやかな街なのです。そのような歴史のある街は、意外とタフに生き残っていて、朝の通勤地獄はひどいけれども、一定の収入を得ているファミリー層の賃貸マーケットが形成されています。賃料という尺度から見た資産価値が、辛うじて維持されているのです。したがって、江戸時代の街道町であり、昭和初期には鉄道が開業された街は、サステイナブルな(=現状維持が可能な)要件を整えているようにも見えます。車で、京王線の調布から中央線の三鷹方面に向かうと、戦前は、東洋最大の航空機産業地帯を支えていた先端工業地帯としての街の残像が見え隠れしています。戦前から戦後にかけて都市化が進み、その頃から今の時代まで、筋道の見える履歴が書ける街は意外と活気があるものです。歴史的に時間をかけて熟成された街であれば、たとえ成長することはなくても、現状維持ならば可能なのかもしれません。

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