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中産階級層の人口が重要

2019年5月10日「金曜日」更新の日記

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不動産の資産価値を決める主因は人口ではありません、域内の経済力です。ですから、人口論と相関関係のあるマーケット構造とは、一次取得層の流入する街のことだと理解しておく必要があるでしょう。少子化や人口論で不動産価格の推移や未来を予測するということは、中産階級層の拡大と都市化という文脈のなかにおける、遠い遠い昔のお話なのです。もう、そのロジックは古いわけです。いまだにそういうロジックを使う評論家に私が言いたいのは、「ならば、地域的、ミクロ的に解析して、人口論と価格の因果関係を統計的に説明してほしい」ということです。座標の横軸に賃料や価格、縦軸に人口増加率や出生率を入れて重回帰分析(相関関係の度合いの分析)すればいいことですが、因果関係は証明できないでしょう。あるいは、少なくとも、それは郊外やニュータウンの話なのです。逆に考えてみてください。もしも経済力のない人口が増えると、どうなるか。それが、世界各地で起きている現象です。そういう街は、間違いなく、スラム化しています。人口論で不動産の資産価値を語りたいのなら、「経済力のある、人口」というように、枕詞をつけるべきなのです。人口は、あくまでもオマケ」であって、主因ではない。特に、一定以上の安定収入が得られる中産階級層の人口が重要なのです。

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