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エリート層の家族

2019年5月7日「火曜日」更新の日記

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シングル層向けの家賃が5万円以下で、子育てファミリー層向けの家賃が1万円以下。そのような賃貸マーケットは全国各地に多いでしょう。その場合、ワンルームに暮らすのは学生からフリーター、独身のビジネスパーソン、低所得の労働者までさまざまでしょうが、どう見ても、街を活性化させるような層ではありません。昨今流行のワーキングプアーの一歩手前の層も、たぶん少なくないことでしょう。要するに、活発な消費活動を行う前途有望なファミリー層ではないのです。もちろん、ファミリー層向けの賃貸住宅はあるにはあるでしょうが、それは民間の分譲住宅が買えない層のためのものであり、優良企業がひしめくオフィス街に通勤する層のためのものではありません。また中古の分譲マンションの空き家が転用されることもありますが、ニーズが少ないので高額な賃料で貸せる物件ではありません。そのような賃貸物件に暮らすファミリー層のほとんどは、地元の中小企業で働く、相対的に年収の低いサラリーマンや単純労働者の家族などです。マンションが買えないので、仕方がなく公営または転用された中古のファミリータイプのアパートを借りて暮らすという構図になっています。そのようなエリアには、自然に低所得層が集まりますが、スーパーマーケットの売上げも次第に落ちていきます。商店街があれば、シャッター通りになるのも時間の問題です。公立小中学校の風紀も乱れるでしょう。教育環境が悪くなると、エリート層の家族は、さらに近寄らなくなります。

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