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私情価値(#市場価値)

2019年5月2日「木曜日」更新の日記

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街とは、一つの小さな都市文明の形成単位です。つまり、一つの文化圏であり、文明圏なのです。国家があり、都市があり、街があるわけですが、ある街に住む人々は概ね同じような価値観を共有しながら生活しています。この「同じような価値観」は、地域を違えた人間同士の意思疎通の阻害要因にもなります。たとえば、下町育ちの人は、山の手育ちの人の行動様式が理解できない。山育ちの人は、海育ちの人の価値観が理解できない。田舎育ちの人は、都会育ちの人の人間関係が理解できない。東京の人は、大阪の人の人情が理解できない。富山の人は、沖縄の人の楽観性が理解できない。そういった、人間関係の阻害要因をもたらすものです。「この枠をもう少し広げて考えてみれば、ある地域に定着して暮らす農耕民族的な人々は、転勤や転職を繰り返して日本や世界中を股にかけて暮らす狩猟民族や遊牧民族の思考パターンが理解できないでしょう。「不動産の価値とは、そこに住みたいと思う人にとっての価値である」大前提として、そのように考えるとすれば、不動産の価値は、地縁、血縁の強さが決定することになります。外部から人が流入してこない街は、そういう層の純度が高まることになります。つまり、農耕民族系の街です。もちろん、ここで言う農耕民族とは別に農業をする人々という意味ではなく、定住志向が強く、地域密着的な人間関係や共同体を好む層という意味です。そうすると、地域的で地縁的なニーズ、つまり地域文化圏における主観的なニーズに対する価値というものが生まれます。それは、一種の私情価値(#市場価値)と捉えられる価値です。

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