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現実には、こんな家がつぶれた

2018年9月24日「月曜日」更新の日記

2018-09-24の日記のIMAGE
阪神・淡路大震災で「壊れたのは古い建物」というのは、おおむね間違ってはいません。被害の中心は「新耐震」も「旧耐震」も何もないころの住宅、戦前もしくは戦後間もない時期の建物でした。その典型は、石を置いただけの基礎に土台を乗せ、屋根には大量の土を置いて瓦を葺くというつくりです。こうした家は足腰が弱く頭でっかちで、そこに下からグラリとくるのですから、ひとたまりもありません。神戸一帯は昔から地震のない地域とされ、人々は地震よりも海風対策に重きをおいてきたのです。これら古い建物以外で倒壊したのが、比較的新しい時代に建てられたが、「施エミスや手抜き」があった欠陥住宅です。震災後、多くの設計者たちが現地を訪れチェックしたところ、実に多くの建物から、ひどいミスや手抜きが発見されました。たとえば、「基礎と土台がしっかり結ばれていない」「補強金具が使われていない」「筋交いが入っていない」「構造的に無理な間取りである」「壁量が絶対的に不足している」「土台、柱など構造体が腐朽しているといったものです。これらはまさに「倒れるべくして倒れた」というべきでしょう。それからもう一つ、被害を受けた建物の多くが、土台や柱が腐っていたり、シロアリに食われていました。

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