起きている課題
2018年9月14日「金曜日」更新の日記
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- 公益財団法人マンション管理センターのT氏は、国交省が主宰する検討会で以下のように述べています。 「当センターに相談を寄せられる約1万件の中に、内部紛争に関するものがどれだけあるか拾い出したことがあります。単なる相談というより、内部の深刻な対立に伴うものが、7%ぐらいありました。 その中には、区分所有者と理事会との対立、もっと根深いものとしては、理事長と理事の間で、理事長の解任合戦をしている事例や、同じ1つのマンションの中で、住宅と店舗が全く相入れずに、一つの理事会が成り立たない事例、理事会と修繕委員会が対立をして、にっちもさっちもいかないような状況になる、そのような内部対立が原因で、管理がうまくいかないという事例がかなりあります。人間関係の根深い対立は、すぐ訴訟にもいきますので、理事長になると裁判の被告にされてしまうとか、怪文書をまかれたり、家族まで嫌がらせをされたり、そういう深刻なものも実は相談に寄せられています。 バブルのころ建て替えの案が出て、建て替えか修繕か、コンサルをどこにするかで揉め、建て替え計画がつぶれてしまったあとも、その後遺症で、いろんな思惑が錯綜して、業者とだれがつるんでいるとか、だれとだれがつながっているとか、いくつも派閥ができ、大規模修繕工事が一切できなくなってしまったマンションがありました」 現実問題としてすべてのマンションが整然と維持管理されることにはならず、一部にスラム化してしまうものも出てくるでしょうし、建て替えたいと思ってもなかなか進まないという、すでに起きている課題ももっと大きく社会的課題として浮かび上がることになるでしょう。
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