返品に応じる

: 私は自分が扱っていた商品には自信がありました。しかし、お客様を不安にさせてしまっていることは事実です。ここで私はひとつの大きな決断をしました。すべてのお客様に、「弊社の製品には問題はないが、ご心配なら返品に応じます」という旨の手紙を書いたのです。「返品に応じる」ということは、倒産にもつながりかねない決断でした。実際、大変な量の返品に囲まれ、私も社員も青息吐息の状態になりました。でも、その当時も、そして今も、私はこのときの決断を後悔してはいません。「私は、曲がったことはしない」そうした信念を、自分自身も強く確信することができましたし、またお客様にも、社員たちにも、その信念を伝えることができたと思えるからです。こうした事態になり、省エネ機器のレンタル事業に代わる新しい事業を見つけなければならなくなりました。そのとき、たまたま見かけたのが、「オール電化の営業マン募集」の記事。「オール電化ってなんだろう」と調べはじめたら、これがなかなか「いい商品」なのです。「これはいける！」そうしてスタートさせたのが、オール電化事業。２００４年のことです。