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排水設備はトラブル処理を考えて

2018年5月18日「金曜日」更新の日記

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 排水設備といっても、都市にお住まいの方にはあまりピンと来ないかもしれませんが、いわば下水として拾ててしまう水のことです。でも、都市の下水問題は深刻で、実は家庭用排水も雨水も下水処理場に直接流し込まれているのです。雨水と分ける分流式に対し合流式といいますが、これが台風などのときにはたいへんです。というのも都会は上の地面が少なく、降った雨のかなりの量は直接下水に流れるからです。口ごろの下水プラス大雨ですから処理できず、私の住んでいる近くだと落合処理場が、あふれる処理前の汚水を直接神田川ヘオーバーフロー放流しているというのです。この話を聞いたときには唖然としましたが、都会ならではの悲劇です。  今では駐車場や歩道など浸透舗装を推奨しており多少は改善されているものの、合流式は相変わらず改善される兆しもなく、都会の川も親水化はごく一部で、そのほとんどはどぶ川化か暗渠化されているのが実情です。  さて住宅内の下水ですが、一般にトイレの水を汚水といい、洗面や浴室、台所の排水は雑排水といいます。最近は汚水と雑排水をひとつの配水管で処理しているのをよく見かけますが、どうも気になります。最終桝で合流するならトラブルもその桝だけの問題で対処できますが、途中の配管で合流していると、逆流事故のときなどは想像を絶します。しかも防臭はトラップだけに頼るわけですから、これも厳しいものがあります。スペースや単価の問題もありますが、最終桝合流をお勧めします。  最後に自己処理ですが、まだまだ全国には家庭用浄化梢で処理しなければならない地域がたくさんあると思います。3次処理までしている設備は、専門業者に管理を任せているため比較的問題はないようですが、2次施設の管理はあまり排水の基準に達していないケースが多いようです。もし、浸透桝などで敷地内処理ができるのならそのほうがよいかもしれません。地中のバクテリアを育て、浄化能力を高めるのも下水処理に課せられたひとつのテーマなのですから。

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