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結露とカビとダニと喘息と

2018年5月3日「木曜日」更新の日記

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 あまり快適な家とはいえませんが、断熱が悪くても換気がよければ結露は発生しません。アルミサッシが出まわる前の、1時間に5回も自然換気のあった昔の家の話です。逆に、断熱性能が抜群でも換気がなければ簡単に結露は発生します。  空気は、温度が高くなればなるほどたくさんの水蒸気を含むことができるようになり、0℃でおよそ5g/立方cm、20℃で15g/立方cm、30℃で30g/立方cmとされています。今、冬の室内で暖房をした場合、20℃で15g/立方cmが許容の水蒸気量ですから、暖房を止めて寝静まった深夜にかけて室温が下がった場合、まったく換気がなければ室温が0℃になったとき、8畳間で約30立方cm、全体で300gの水蒸気が行き場を失ってしまうのです。  水蒸気は1ミクロンの100分の4、つまり10万分の4mmの大きさですから室内のどこへでも潜り込んでしまいます。特に、窓や外壁側の温度が低い部分に集中し、家具の裏や押し入れの外壁側などでは大量の水蒸気が結露となって発生することになります。  このじめじめ状態をカビが放っておくはずがありません。普の家なら寒くてカビなど到底越冬することができず死滅してしまうか、じっとどこかで春を待っていたのでしょうが、昔に比べて冬の生活温度が上がり、密閉住宅に住む比率が多くなった現在、むしろ冬のほうが湿度、温度、栄養とも条件がよく、カンジダ、アスペルギルス、ペニシリウム、アルタナリア、クラドスボリウムなどのカビの温床になっているのが現状です。  そして、このカビや周辺に散らばる同じハウスダストの垢やふけを、ヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニ、それにツメダニなどのダニ類がまた好むのです。そして、ダ二本体やこれらの糞が粉塵となって呼吸から体内に取り込まれるわけですが、猫の毛や煙草の煙、食べ物や殺虫剤である蚊取り製品に含まれる合成ビレステロイドなどの多環芳香族炭化水素とともに、喘息を引き起こす原因のひとつとされています。

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