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身近で怖い化学物質過敏症

2018年5月1日「火曜日」更新の日記

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 換気が悪い住宅室内で起こる「シックハウス症候群」のうち、接着剤や防腐剤、塗料や防虫剤に含まれるホルムアルデヒド、ベンゾール、キシレンやトルエン、開放型暖房器から発生する二酸化窒素などの、特に化学薬品が原因で起こる「シックハウス症候群」を「化学物質過敏症」といい、品確法でも規制しています。  昔は接着剤といえば、硬質ゼラチンの膠や飯粒の続飯など自然系が主流でしたが、接着力不足やカビの発生、劣化が速いなどの理由で、次第に化学製品にとって代わられました。塗料や防腐剤にしても同じように、性能の低さや耐久性が劣るということで、当たり前のように石油系やその他の化学製品へと移行していきました。  これらの化学物質を使った合板やクロス、塗料やワックスが使用された換気の悪い部屋で、化学物質が放出されると、頭痛やめまい、吐き気や発疹、喘息を引き起こし、極端な例では死に至るケースもあります。  ブタノール、スチロール、ペンタクロロフェノール、クロロホルム、リン酸トリス、フタル酸ジブチル、スチレン、フェンチオン、フェニトロチオン。その他にも畳や白蟻駆除剤、殺虫スプレーやダニ駆除剤にも強い有機リン系の農薬が使用されていたり、蚊収り剤や抗菌をうたった製品にも防カピ剤が使用されています。それらは 別々の安全基準で審査されていますが、住まいではこれらが合流し複合汚染を引き起こしているのです。厚生労動省もようやく重い腰を上げました。  安い、燃えない、薬品に侵されにくい、安定性があるなどの理由で賛美され、数多くの製品に混入されていたアスベスト(石綿)でさえ、その形状と安定性ゆえに悪者として迫放になり、また洗浄力の高さや安定性、再利用性の高さや抑発能力で冷凍機の圧縮剤として、精密機械の洗浄剤として広く使われてきたフロンまでもが、地球環境汚染の張本人とされている今日、絶対安全と言われている住宅周辺を取り巻く化学物質が、いつ何時悪者にされる日が来ないという保証はありません。

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