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健康志向の漆喰、ドライウォール

2018年3月20日「火曜日」更新の日記

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 アメリカの住宅の内装で多く使われているのが、ドライウォールです。質感がとてもソフトで美しく、日本の漆喰と同じような感じに仕上がります。  ドライウォールは石膏ボードの継ぎ目にテーピングをしてから何度も下地処理をして、表面を平らに仕上げたうえで、好みの色の塗料(ペンキ)を塗って完成させます。  通常使用される塗料では、健康面において多少問題があるので、塗料を自然塗料に代えて仕上げれば健康に害はありません。  ドライウォールは、ほかの素材ではむずかしいコーナーや開口部の曲面仕上げが自由にでき、内部の印象もたいへんソフトで上品に仕上がります。  アメリカでは、子どもが誕生したときの記念として、子ども部屋に夫婦でノアの箱舟の絵や、楽しい動物をペインティングすることもあり、成長後の模様替えも簡単なため、仕上げ材として多く用いられています。  ドライウォールは日本ではまだほとんど採用されていませんが、健康志向や洋風の内部仕上げを好む人も増えてきているため、これから採用が多くなることでしょう。  私たちも、住宅の打ち合わせのときに多くの人にすすめてたいへん喜ばれています。少し高価ですが、多機能塗料のように健康によい塗料もあります。  ドライウォールの特徴としては、いま話題となっている住宅の気密性能や防火性能、蓄熱性が一段と高まり、傷ついた壁の補修やメンテナンスがとても楽なことがあげられます。  また、健康にプラスになる塗料、左官材も開発されました。産業廃棄物となっていたホタテ貝の殼を微粒子に粉砕し、高温で焼いた塗料が産学協同研究で開発されました。この塗料はシックハウスにも有効だとのことで、テレビなどでも取りあげられています。  天然水性粉体というものがあります。これは水との調整によって、塗料、吹き付け材、左官材としての機能を併せ持ち、しかも施工性にも優れています。 特徴は、ホルムアルデヒドを最大1120分の「-に減少させること、揮発性有機化合物(TVOC)を33分の1以下に減少させること、抗菌、防かび、防虫機能、吸湿、放湿機能、消臭機能、防火機能、ダイオキシンを低減することです。そして、廃棄の問題がないというところも優れた利点となっています。  天然水性粉体は、ドライウォールの壁、天井仕上げ塗料材として使用するとよいでしょう。この塗料はクロスの上からも塗装できますので、リフォームにも最適の素材です。また、塩ビクロスの廃棄時に発生するダイオキシン対策としても有効で、価格も十分使用できるところまで下がってきています。  ただし、塗料としては色のバリエーションが限られているため、緑や赤、ピンクの壁を望むような場合は不向きといえるかもしれません。  タイルやレンガなどと組み合わせて使うことで、素材としての色の不足を補うこともできますが、これはどうしても高価になります。使用数量が少ないので、そういう場合は紙のボーダークロスとともにデザインすれば、好みの住空間が演出できるかもしれません。

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