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日本の風土にあった高気密・高断熱がある

2018年3月16日「金曜日」更新の日記

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 北欧型の住宅を造っている大手のメーカーは、スウェーデンの工場で壁一面にグラスウールを充填し、パネル化しているので問題ないとしています。しかし、長い船旅や現場における雨対策に関しては、はなはだ疑問です。  夏場の逆転結露も外壁の通気層があるため解消できるといっていますが、壁工法では内側をバリアシートでふさぎ、外側を合板で造る構造上、グラスウールに含まれた空気や合板や木材の持つ湿度は、通気層から逃げることはほとんどありません。  それでもグラスウールを使用した住宅が多いのは、メーカーにとって施工が簡単であり、最大のメリットはなによりも安いことです。そして、日本の大手住宅メーカーでは、外張り断熱工法を採用してないことを内断熱の優れている証としていますが、それは単純にすべてのメーカーがコストのかかることを避けている証でもあります。  スウェーデンやカナダ、北海道を基準に作られた住宅のシステムは、耐寒性を中心に考えられています。  生命の危険すらある北国の極寒の環境に対しての十分な防御としては、家全体を分厚い断熱材で覆い、それをビニールで包み込むことは必要な条件であったわけです。  ベーパーバリアの経年劣化や、グラスウールなどの断熱材の劣化による断熱欠損、湿度を含むことによって生じる性能の劣化や構造材が腐る可能性は、あまり考えていないのです。  北海道などの北国と違い、温暖といわれる関東以南では、冬場は零下のときもあり、夏場には35度を超える酷暑が続くことがあります。  住宅にとってどっちが厳しい環境かというと、高温多湿の季節のある本州のほうがむしろ北国の環境よりも厳しいといってよいでしょう。

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