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欧米のお部屋とは

2016年5月22日「日曜日」更新の日記

2016-05-22の日記のIMAGE
薄暗いエレベータ室から部屋への玄関扉を空けると、そこには白くて明るい空間が広がっていた。フィンランド人は日本人と同じように部屋の中で靴を脱いで生活するので、玄関横には靴置場やコート掛けが並んでいる。玄関ホールに仕掛けられたのは小さなライトがたくさん集まった、リズム感がある照明器具で、明るく賑やかに人々を出迎えてくれる。そこをスルリと抜けると大きな窓からの光が注ぎ込むリビング・ダイニング。窓の横にある壁を打ち抜いてリビングと隣の部屋とを一続きの空間にすることで、奥行きが生まれて光も共有できるようになったのがリノベーションで最も大きく変わった点であり、建築を専門に勉強を重ねてきたマツモトさんの腕の見せ所だ。さらに古い壁紙を煉瓦面まで取り除いて、壁と天井をすべて白く塗ることで、外からの自然光や照明の光が反射し、空間全体が見違えるほど明るくなった。床面は前の住人が張っていたビニール製の床張りを取り除き、下地のモミノキ材に白っぽい色を混ぜたワックスを塗ったそうだ。薄っすらとした透明感はなんとなく冬に氷の張った湖の色に似ていてとてもフィンランドらしい。その上、足触りもとてもソフト。家具はひとつひとつ丁寧に選んでいる最中で、まだ全てが揃っているわけではないが、さりげなく置かれた白いソファはエントランスからの動線とリビングを上手に分け、落ち着いて本を読んだり音楽を聴いたりすることのできる空間が創り出されている。

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