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免震住宅

2015年10月20日「火曜日」更新の日記

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耐震と制震の2つはそれぞれ、地震による倒壊を防ぐことを目指してはいますが、必ずしも万全の備えとはいえません。さらなる効果を目指すならば、激しい地震の力を直接、建物に伝えないシステムが理想的です。この考え方こそが、免震システムと呼ばれるものです。建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れを建物に伝えにくくするのが免震住宅の基本です。この免震装置の材料はさまざまです・古来・丸太や砂を基礎の底面に置くことで、免震効果を発揮する事例が見られ、近年では、水面に浮かべる建物なども考案されてきました。現在では、免震装置と言えば、積層ゴムやボールベアリングやローラーベアリングを利用したものが一般的と言えそうです。けれどもこの免震住宅は、耐震住宅や制震住宅に比べれば安心かもしれませんが、戸建て住宅にとっては完璧なシステムとも言いきれません。東日本大震災では、戸建住宅用に開発された免震装置が、大きな横揺れに対応できずに機能が発揮されなかったり、破損が確認されたのです。一方、大きなピルには効果が発揮されたようです。たとえば私のオフィスの隣には免震マンションが建っています。このマンションの住人に、震災後、アンケートを取ったところ、誰も大地震が起きていることに気づかなかったという結果が判明しました。このように大きなビルの免震装置は、免震の揺れ幅の許容範囲が広く取られているのが特徴であり、それによって大きな揺れに対応できやすいということです。一方で、戸建住宅の場合は、揺れ幅設定が狭いこともあり、大きな揺れによって破損してしまったと考えられます。今後は、免震装置の許容幅を広げるなどの対策が求められるでしょう。

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