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家中のものが凶器になることも想定しておく

2015年10月19日「月曜日」更新の日記

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制震住宅とは、制震材などを用いて建物の揺れを吸収してしまう住宅です。木造住宅の場合、地震の揺れを受け続けていると、釘がゆるんできます。つまり、地震に対して弱くなっていくということです。弱ったところに大きな揺れを受けて、倒壊するという懸念があるのです。そこで、揺れを吸収する制震住宅にすることで、倒れにくく揺れにくい家を建てようという発想が生まれます。戸建て住宅の場合、壁面に揺れの吸収材を組み込み、地震の揺れを軽減させます。その制震材は、住宅会社が採用しているものによって性能に差があるのが実情です。たとえば、某メーカーの制震材は、いかにも地震に強そうな印象を受けますが、防災科学技術研究所で、実物大実験を繰り返し行っている開発側の研究者などによると、あまり効果がないという意見もあります。大がかりな装置を設置して、揺れを吸収するという仕組みのものなどがそれにあたりますが、揺れを吸収するのは、装置の中のブレーキ材のみ。ひとつにつき30万円前後の装置を6か所に設置するだけで、200万円前後の予算がかかります。費用に見合った効果があるかどうかは疑問です。繰り返しますが、地震の揺れを吸収するのは制震材です。制震材が地震というエネルギーを吸収するのです。そう考えると、制震材をたくさん使った設計のほうが望ましいと考えます。もしも住宅会社から制震住宅を提案された場合には、この知識を参考にしていただきたいと思います。

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