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2015年9月19日「土曜日」更新の日記

●ペーパーホルダーは座って左側が基本
マンションの問収りを設計する際、一番しわ寄せを受けるのがトイレです。毎日必ず使うスペースでありながら、広さの点でも設備の点でも、後回しにされがちです。それだけに、設計者の力量が端的に表れるといえます。たとえば、便器の先端とその正面にくる扉面や壁面までの距離は、最低でも55cm必要です。これ未満では、体格のいい人はお尻を拭くときかなり窮屈になってしまいます。大手のＭ社でさえ、価桁の安いマンションではず気で55cm木満ということがあるので注意しましょう。ペーパーホルダーの位置は、便器に座って左側が基本です。世界的に人類の約7割は右利きといわれ、右手でペーパーを引き出すには、左側にペーパーホルダーがあるほうが腕の助きがスムーズだからです。無頓着に右側にペーパーホルダーをつけているようなマンションは、他の部分でも設計に配慮が欠けている可能性が高いといえます。

●便器はサイフォン式がお勧め
トイレでのそのほかのチェックポイントをまとめておきます。便器の洗浄方式には、洗い落とし式とサイフォン式があります。洗い落とし式は水の流れる勢いで流すもの、サイフォン式はサイフォンの原理を利用して水を引っ張り込むものです。サイフォン式のほうが多少価格が高く、竪排水管が便器の後ろに位雌していないと接続が困蝋といった制約がありますが、便器に汚れが付きにくく排水音が静かなのでできれば採用したいものです。