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洋風の家には個性のある洋瓦が映える

2015年8月18日「火曜日」更新の日記

2015-08-18の日記のIMAGE
住まいを洋風か和風かに分けるとき、まず外観から判断される。中でも大きなポイントは、屋根瓦の形状である。S(エス)瓦といい、瓦全体がS字の大きな曲線となっている。スペイン瓦と似ていて、洋風の瓦というイメージを作り出し、和風の家には合わない、典型的な洋瓦と言えるだろう。 陶器瓦なので耐久性に優れ、波形の曲線は、太陽の熱気が屋根裏に伝わるのを抑え、熱を外に逃がす働きをしてくれる。デザイン的には曲線の丸みが強く、個性的で重厚な屋根を表現でき、雨が強く当たっても音が生じにくくなっている。 S瓦を張った屋根は、S瓦を使った家の玄関部分の屋根で、建物全体、屋根は全て、このS瓦を用い、スペイン風の家として設計されている。 次に、洋風デザインの家でも、屋根をすっきりしたデザインにという希望の出る場合がある。そういうときは、横一列に直線が現れ、フラットに仕上がる洋瓦をお勧めする。これも本格的陶器瓦で、焼きがしっかりしていて、叩くと金属音がする。渋い光沢が高級感を出している。 Cの瓦を使った屋根のフラットな外観はコロニアル葺きと似ているが材質は全く違い、四○~五○年経っても、コケは付かないし、耐久性はそれ以上ある。一般に、洋風な家でフラットな屋根というと、コロニアル葺きがほとんどだが、本格的陶器瓦があることも知っておいていただきたい。 S瓦の原型と言うべき、本格的スペイン瓦がある。色は赤褐色で、スペインでは、郊外に行くと、どの屋根も同じ色である。バスに乗って田園風景を眺めていると、士が同じ赤褐色であることに気付く。その土地の土を使っているのだ。日本のように工場で多種多様の色を作る国民性と異なる、スペインの素朴さが出ている。 写真Dは、スペイン瓦である。素焼きで、上下二種類の瓦の組み合わせである。焼き上がりがもっと素朴なものもある。実際のスペイン瓦の屋根は趣があって素敵であるが、日本では瓦職人の手間がかかり高くつくので、高級な瓦ということになるのであろう。

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