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金属板の屋根ならステンレスか銅板

2015年8月16日「日曜日」更新の日記

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金属系の屋根材の代表的なものが銅板である。銅板の屋根は古代ローマ時代からあり、日本では九世紀頃すでに存在したという記録が残っている。加工しやすく、耐久性に優れ、銅の緑青は錆びであるが、それが酸化の進行を妨げ、強い耐久力を発揮する。 高価な屋根葺きの代表といえ、神社や寺などの軒の出が大きいところに用いられている。住宅の場合、高級な雰囲気を漂わせる。一方、鉄板の屋根というと、古くはトタン屋根を思い出すが、錆びに弱く、今はあまり使われていない。戦後、焼き付け塗装を施したカラー鉄板が開発され、品質の向上したものが現在も広く普及している。写真Bのような瓦棒の屋根の家、また霧除けに使われるが、八~一○年くらいも経つと、やはり錆びてきて塗装の必要が生じる。耐久性はまずまずである。 近年、ステンレスやアルミニウムなど非鉄金属素材の屋根が登場している。ほとんど錆びないのが優れている点で、これからもっと普及すると思われる。 金属系の良いところは屋根が軽いことで、地震に対して大変有効である。欠点は台風のとき吹き上げられやすいこと、太陽熱で家屋がかなり熱くなること、雨音が直接響いてうるさいことだろうか。そこで、雨音対策には、下地にグラスファイバーやソフトテックスなどの緩衝吸収材を入れる。 また、良い点の一つに、緩い勾配の屋根、曲線屋根など、デザインの工夫の幅が広がることが加えられる。ステンレス板をそのまま使った屋根だが、錆も出ずに一○年経過しても、ほとんど変化がない。メンテナンスが不要でかえって経済的ともいえる。 ステンレスは、昔から私が好む素材である。高校生のとき、亜鉛鉄板(トタン)で自宅の流しを自分で作ってみたが、一~二年で錆びて穴が開いてしまった。二回ほど作って、嫌になってしまった。そこで、材料をトタンからステンレスに変えた。折り曲げるとき、とても腰が強く、鉄板のようにたたいても容易には曲がらなかった。そのステンレスの流しは今でも錆びてはいない。だからステンレスが好きなのである。

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