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ステンレスを雨仕舞いに使う

2015年8月13日「木曜日」更新の日記

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瓦屋根の谷の部分には、一般的にカラー鉄板が使われる。すると錆びてくる。私は、この谷にはステンレスを使うことをお勧めしている。錆びてこないからである。 普通、基礎回りのステンレスの水切り使うのは鉄板であるが、これも時間が経つと鉄は錆びてくる。 水切りとは、壁に吹き付けた雨水が、基礎から土台のほうへ回らないように、基礎のところで水を切るものだ。そのほかに、雨に対して水が切れるように、金属板などを使うことを雨仕舞(あまじま)いという。これらに用いる材料は、水に強いもの、耐久性に優れているものが基本といえる。建築でいうと、板金工事にあたる。 板金工事の材料として一般的に使われているのが、カラー鉄板である。焼付け塗装のため、すぐに錆びることはない。しかし、一○年くらいで再塗装が必要となってくる。 カラー鉄板の次によく使われているのが銅である。昔から、立派な家や神社仏閣には銅板が使われている。工事したばかりの銅は、赤く光り輝いているが、しばらくするとくすんだ茶になり、一○年以上経って緑青(ろりくしょう)が出てくる。しかし、銅の谷や屋根などは、瓦のアクや大気汚染で、穴が開くことがある。 もっと素晴らしい金属板はステンレスである。ステンレスには、カラーステンレスとステンレス板そのものがある。ステンレスでは冷たい感じがするという方には、カラーステンレスをお勧めする。見た感じはカラー鉄板と同じだが、私からすると今ひとつ味気ない。ステンレスそのままで良いと思う。ステンレスの輝きは、本物の証である。錆びないしるしともいえる。 屋根や庇(ひさし)、露除けにも、ステンレスを使うことをお勧めしたい。今、屋根の谷や水切りに、ステンレスを使う建築会社や住宅メーカーはほとんどないように思う。建物の寿命という点で、雨仕舞いは重要である。建築費が少々かかっても、ステンレスのような良い材料を使うとよいだろう。

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