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木造在来工法こそ優れた建築工法

2015年8月6日「木曜日」更新の日記

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住まいの建築を計画している方の中には、プレハブ住宅やツーバイフォーエ法でと決めている方、鉄骨建築でと思っている方、あるいは、地震を想定して鉄筋コンクリート造に絶対の信頼を置いている方、そしてやはり木造在来建築に限ると考える方など、多種の建築工法に対するさまざまの考えがある。 「いったいどれが一番良いのですか」としばしば尋ねられるが、良い建築はその人のとらえ方や価値観によって異なる。丈夫さ、住み心地、工期の速さ、価格、デザインなど、どこにポイントを置くかにもよる。そこでとりあえず、木造在来工法と他の建築工法との比較をしてみよう。 木造在来工法の住宅は、ご存じのように、増築や改造が簡単で、居住者の増減に対応できる。プレハブ住宅やツーバイフォーエ法はこの点に弱く、増築しようと思っても断られたり、予想以上にコストがかかったりする。同様に鉄骨建築も増築に向いていないし、鉄筋コンクリート造は、一体構造として建てられているのでこれも難しい。 木が建築材として使えるようになるには、植えてから五○年以上かかる。それを、約二○年で家を取り壊すようでは、植林と建築のサイクルが逆になり、自然破壊にもつながる。日本の商社が東南アジアで、合板を作るために原生林のラワンを乱伐して砂漠化の原因を作っていると報道されている。ラワンとは本来、タガログ語で「豊かな森」という意味である。 住まいの建築は、伐ったら植林するという自然循環の中で進められるべきであると考える。家族が増えたことに対応して増築できなければ一○年か二○年で建て替えることになる。少なくとも五○年以上持つように建てなければならないし、一○○年は耐えられる家を建てるのが知恵ではないだろうか。 人の生活の変化に合わせて増築、改造のできる木造在来工法こそ、人の住まいとして、優れた建築といえる。特に、日本は緑豊かな森林の国である。住宅建築に適している杉、ヒノキ、松などが豊富にある。これらの木を使っていくことが、私たちの知恵と自然への思いやりである。

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