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マンションは育っていく

2015年6月19日「金曜日」更新の日記

2015-06-19の日記のIMAGE
優良な住宅ストックを育てようでは、完全無比なマンションというのはあるのでしょうか?私はないと思ってます。例えば、極めて優秀で真面目な企画者がもう完璧な設計をしたとします。それを極めて術力の高い真面目なゼネコンが施工したとします。それでも、完全無欠なマンションというのはありえません。何故なら、①物は劣化する、消耗する。②人間や社会のニーズは変化し、しかも、そのスピードは増している。③マンション関連の法律が改正されるからです。つまり、マンションが完成したときは、「生まれた」ときであり、そのマンションは物理的な劣化という宿命と、社会に対応していくという運命に置かれるからです。これを人間の成長に例えると、「マンションは育っていく」ということです。いや、これからの資産防衛の基本的視点としては、「住宅は育てていくもの」だという理解でしょう。またまた欧米の例で恐縮ですが、百年、200年という単位で建物の寿命をみる彼らの視点と、我々日本人が住宅を「不動産」と言いながら、約30年程度の寿命として考えてきた視点の違いによるものでしょうか?私は、ヨーロッパの人々、特にプロテスタント系の民族の人々が、あのように綺麗な町並みを作り、あのように住宅を自分の物としているのを見たとき、その根底には「損と得」という観念があるからだ、と思いました。

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